C17とヴィンテージ2 フルスポイラー
2017年8月11日 Magic: The GatheringTeferi’s Protection1ターン自分とパーマネントが無敵化する、驚くべき防御インスタントだ。フェイジングのルール変更によりトークンが消滅しないことになったので、モンクの大軍を守るのに向いている。他にもストームに対して1ターンを得るなど、様々な使い道があるだろう。が、構えるインスタントで3マナは重すぎる。
2W
Instant
Until your next turn, your life total can’t change and you have protection from everything. All permanents you control phase out. (While they’re phased out, they’re treated as though they don’t exist. They phase in before you untap during your untap step.)
Exile Teferi’s Protection.
Kheru Mind-Eaterディミーアの巾着切りが使われていない以上、コイツも目なしと思われるところだが、マナコストに違いがある。デーモンストンピィにおいて、古えの墳墓から2ターン目に召喚できるのだ。まぁヴィンテージでは通用しないだろうがレガシーでは稀に見られるデッキだ...
2B
Creature - Vampire
Menace
Whenever Kheru Mind-Eater deals combat damage to a player, that player exiles a card from his or hand face down.
You may look at and play cards exiled with Kheru Mind-Eater.
illus. Igor Kieryluk # 17/56
C&D SRC
1/3
Kess, Dissdent Mage2点ーKessは毎ターン1枚ずつ墓地の呪文にアクセスすることで、毎ターン+1枚のアドバンテージを獲得でき、それは単純な1枚ドローよりもいくらか高品質なものである。その点では、毎ターンブレストをプレイできる神ジェイスにも比肩しうる。-1のバウンスが無い代わりに3/4飛行という肉体を得たのが差別化である。メリット・デメリットを比較衡量してみよう。
1UBR
Legendary Creature - Human Wizard
Flying
During each of your turns, you may cast an instant or sorcery card from your graveyard. If a card cast this way would be put into your graveyard this turn, exile it instead.
"Loss has no meaning here. You cannot take from those who have nothing."
illus. Izzy # 39/56
C&D SRC
3/4
メリット:
・Ancestral Recall、Time Walk、Demonic Tutor等の超強力卡を唱えることでジェイス0より強くなる
・攻撃しながらアドを稼げる
・プレイヤーを守りながらアドを稼げる
デメリット:
・墓地対策の影響を受ける
・召喚ターンにすぐ呪文を唱えるのは厳しい(噴出・ギタクシア制限後は特に)
・墓地に呪文がなかったり、あってもカウンターや適切な対象のない除去だったりで毎ターンアドとは保証されていない
・クリーチャー除去を受ける
・CIP持ちとのシナジーがない
やはり神ジェイスに軍配が上がるようだ。しかしVault Control等のデッキでは、Kessにも採用の余地があるのではないか。
もう1つ考えられるのはオースへの起用だ。こんなの出すくらいならグリセルブランドで14ドローしたら良いではないかと感じるところだが、墓地に落ちたTime Walkを唱えてお代わりでき、さらに呪文をもう1つ唱えられる。このようにKessを間に挟むことでクリーチャーの頭数を減らせ、先日の記事(http://bagupokemon.diarynote.jp/201708080147305457/)で指摘したような、荒廃者によるすり抜け戦法に強くなる。また、4マナはhardcastも可能なコストであり、オースを引けない場合の保険になる。
さらにMoatのフィニッシャーというのも考えたが、色が合わなすぎるので見送り。
Taigam, Ojutai Master1点ー非常に優秀なクリーチャーだ。既存の卡ではテフェリー(ヴィンテージでも1年に1回くらいの頻度で見る)が近く、瞬速がない代わりに1マナ軽いと考えれば、コストはreasonableと認められる。そこに反復付与の誘発型能力までついている。
2WU
Legendary Creature - Human Monk
Instant, sorcery, and Dragon spells you control can’t be countered by spells or abilities.
Whenever you cast an instant or sorcery spell from your hand, if Taigam, Ojutai Master attacked this turn, that spell gains rebound. (Exile the spell as it resolves. At the beginning of your next upkeep, you may cast that card from exile without paying its mana cost.)
illus. Simon Dominic # 46/56
C&D
3/4
では、ヴィンテージにおける青白のアーキタイプを書き出して検証してみよう。
・メンター トップメタの一角。このデッキにおいて、テイガムはなかなかの働きをしてくれるだろう。最も強力なムーヴは、導師と並べることにより実現される「打ち消されない呪文でトークン増殖→次のターンの反復で強化」という大盤振る舞いで、オーバーキルな程の強さである。ただ、4マナと若干重いこともあって、今の洗練された60枚のリストから「これを抜いてテイガムに差し替えたい」と思うような卡が見当たらないというのが正直な気持ちだ。導師とそれほど差別化されてないのも辛い点か。最近めっきり見なくなったが、1年くらい前までは龍王を1枚挿しする構築がまれに見られ、それらは導師に対して補完的な性能をもっていた。共に制空権を持つほか、オジュタイはトップデックで強く、ドロモカは不利な局面で強い。
・5色人間 人間なのは◎。しかし、このデッキにおいてスペルはほとんど使われない(しかも内訳がアンリコ・ウォークに突然の衰微という有様)。また、反復はサリアと相性が悪い。
・UW Flash これは呪文捕らえをはじめとしたCIPクリーチャーを活用するもので、最近勝ちあがってきているアーキタイプだ。クロックパーミッションにとって4マナのクリーチャーは辛いものがあるが、打ち消されないMana Drainには信頼を寄せられる。デッキ内に特にディスシナジーもないし、比較的チャンスがある方か。
・逆説 逆説的な結果の圧倒的なドロー力を核とするこのデッキにとって、逆説的な結果が打ち消されないばかりか反復までついてくるのは垂涎といってよい。しかし、4マナクリーチャーを出してからというのが遅い。
https://www.mtggoldfish.com/deck/722963#paper
ソーサリー・インスタントの補助という能力を最も歓迎するのは逆説等のストームデッキだろう。しかし、それらのデッキにとって青白の4マナというコストは望ましいものではない。防御の光網の軽さ比べると、反復を享受できるのがテイガム召喚から最速で2ターン後というのも即効性を欠く。
全体的に低調なセットだが、
・Alms Collector
・Kess, Dissdent Mage
この2枚にヴィンテージでの可能性を感じることができた。注視していきたい。
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