この前コカトリスで興味深い試合を観戦した.それはヴィンテージの部屋に説明をよく読んでいなかったと思われるスタンダードプレイヤーが赤白トークンデッキを持ち込んできたというものだ.部屋のホストの方はTalrand Gushで,アンリコ,噴出,噴出,瞬唱とマジック最高峰のアドバンテージ呪文を連鎖させ...軍族童の突発からのゴブリントークンを止められずに敗北した.さて圧倒的に勝るデッキを使いながら,デュアルランド1枚より安いデッキで殴り殺された彼はnoobと呼ばれて然るべきだろうか.

それは違うと考える.彼ら2人がプレイしたデッキには見た目ほどの強さの差はないためだ.これは突拍子もない話に聞こえるかもしれないが,卡のコストを無視してテキスト部分だけを拾った60枚分の合計を考えるとすればどうだろうか.例えば稲妻と稲妻の一撃の間に差はなく,運命編みと噴出も同等とみなされるといった具合である.ヴィンテージの方はそれらの効果をより安く買うことができるというだけの違いだ.デッキパワーの違いも,それを大まかに表す式{テキストの合計}/{総コスト}の分母の小ささによるものと理解できるだろう.

だからヴィンテージ側には軽さを活かして相手がゲームを始める前に勝ち切るチャンスがあり,その分勝率はぐっと高まる.特にベルチャーをはじめとする超高速コンボや相手を1ターン目に縛り続けるMUDといったデッキならば常勝だろう.しかし上のGushのようなデッキが,能動的に勝ちにいけない土地やカウンターばかり引いて展開が遅れた場合,ヴィンテージ側の利点であったコストの軽さがさほどの意味をなさなくなり,概ね対等なゲームとなってしまう.むしろ龍語りのサルカンや大量トークン(これはKTK以降相当増えたが,少なくともメインに対策はない)といった卡はヴィンテージ側の不意を打つもので,非常に厄介である.

そんなわけで,ゲーム中1回だけ追加ターンできる条件でスタン・ヴィンテ戦をやれば結構いいバランスになると思うのだがどうだろうか.

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