20世紀という激動の時代の中でも,毛沢東は功罪共に極めて大きく,ずば抜けた重要人物だろう.あのような圧倒的戦力差を覆して国民党を放逐し,中華人民共和国を建国した稀代の英雄が肝心の政治では愚挙の繰り返しとは誰しも理解に苦しむところだ.しかし一つの解釈を発見したかもしれない,それは毛沢東は(顔立ちは柔和であり,当代随一の知識人・詩人といった側面に隠されてしまっているが)本質的には生粋の武人であり,内政を期待する方が間違いというものである.要は五代十国とか五胡十六国時代に腐るほどいた石虎とかの類である.
コメント