http://www.eternalcentral.com/?p=4225
今年のヴィンテージ選手権は11月初頭に開催される(そして奇遇な事には今年2回目のBOMとかぶる)日程だったかと思うが,それとは別にGENCONでヴィンテージ大会が行われた.といっても,参加者は45名とやはり規模ははるかに小さい.
MUDが非常に多い.これは本大会のみならず,8月に入ってからのヴィンテージにおける顕著かつ急激な動向だ.MUDプレイヤーは,同型に備えて肉弾戦に長けるクリーチャーを探すべきだ.また,それ以外のデッキについては,サイドのアーティファクト対策を一部メインに昇格させる事を勧める.
まず優勝のMUD.これはカルドーサ型だが,威圧の杖に稲妻のすね当てと,1キルパターンを2つも搭載している事からもわかるように,コンボ性がとても高い.またメインからワームとぐろエンジン2枚,サイドには剃刀毛のマスティコア1枚と殴打頭蓋3枚と,ダメージレースにも滅法強く組まれている.ビート・コンボの両サイドを強化した対価は,からみつく鉄線を失ったことによるロック力の低下である.にもかかわらず,多数いたと思われるコントロール系を退けて大会を制したのはすごい.当たり運などもあったのかと思う(Jordi Amat Puig氏の栄冠にケチを付ける意図は全くない.なぜなら,安定性の高いデッキを選ぶか,爆発力に長けるデッキに賭けるかを大会の規模などから判断する能力も,マジックプレイヤーの力量の1つだからだ).
ところでサイドに見慣れない卡が1枚入っている.それは鉄びし/Caltrops.紅蓮術士やウィニーが増える事を見越して採用したのだろうか?だとすれば,上リンクのメタゲームブレークダウンを見ても,やはりJordi氏は非常な先見性の持ち主であるといえる.
ストームコンボの愛好家であるMike Solymossy氏が,Doomsdayで準優勝の座に就いた.審判の日でライブラリーを噴出はじめドロー呪文5枚だけにし,勢いのまま偏執狂で勝利する.それほど大掛かりにやらずとも,Fastbond-Gushで大量のストームを得,苦悶の触手でイージーウィンということも多々あるだろう.このコンボはとりわけリスキーなので,サイドのザンティッドの大群/Xantid Swarmみたいな予防線が無いと僕など怖気ついてしまうのだが,彼くらいうまければ手札破壊のタイミングなどで十分カバーできるのだろう.
サイドにはこれまた見慣れない卡,テフェリーの世界/Teferi’s Realmが忍んでいる.こちらの行動を妨げるクリーチャー(サリア等)やアーティファクト(MUD一式),エンチャント(秘儀の研究室等)を指定して,自分のターンは自由に動けるようになるというわけだ.どうも,このアーキタイプのサイドボードでは割とメジャーな卡らしい.それにしても,これ含め対策9枚体制でもやられるとは,MUDは恐ろしいデッキだ.
Anthony Michaels氏とAdrian Becker氏のデッキは両方ともMUDという標題ではあるが,共通しているのは茶単という事だけで実際の性能は全く異なる.
前者はTerranova Workshopsと呼ばれる茶単の中でも新興のタイプ.どうやらスタックスに近く,クリーチャーを極力シェイプアップさせて(磁石のゴーレム4は確定として,もう1~2種.合計枚数は一桁という事例が多い)ミシュラランドを通常より重視する場合が多いようだ.特にこのデッキだと工廠と変わり谷で8枚も積んでいる.
一方の後者も,MUDというより親和に属する.横に並べてからの信号の邪魔者/Signal Pestか頭蓋囲い/Cranial Plating(と書いたが,このデッキにはなぜか入ってなかった)で勝つデッキだ.デッキの構造が単純なうえ,アーティファクトという分かりやすい弱点が存在するので,このデッキはヴィンテージの主流なんかにはならないと思うが,今後増えてくるようなら,サイドボードの対アーティファクト枠のうちで単体除去を減らして全体除去(ハーキル,エナフラ)を増量するかもしれない.
この他,TOP4に昨年度ヴィンテージ選手権王者Marc氏がGrixis(恐らく僕がインビテーショナルテゼレットと呼ぶアーキタイプ)で進出していたようだが,今のところデッキリストが公開されていない.一刻も早く読みたい.
今年のヴィンテージ選手権は11月初頭に開催される(そして奇遇な事には今年2回目のBOMとかぶる)日程だったかと思うが,それとは別にGENCONでヴィンテージ大会が行われた.といっても,参加者は45名とやはり規模ははるかに小さい.
MUDが非常に多い.これは本大会のみならず,8月に入ってからのヴィンテージにおける顕著かつ急激な動向だ.MUDプレイヤーは,同型に備えて肉弾戦に長けるクリーチャーを探すべきだ.また,それ以外のデッキについては,サイドのアーティファクト対策を一部メインに昇格させる事を勧める.
まず優勝のMUD.これはカルドーサ型だが,威圧の杖に稲妻のすね当てと,1キルパターンを2つも搭載している事からもわかるように,コンボ性がとても高い.またメインからワームとぐろエンジン2枚,サイドには剃刀毛のマスティコア1枚と殴打頭蓋3枚と,ダメージレースにも滅法強く組まれている.ビート・コンボの両サイドを強化した対価は,からみつく鉄線を失ったことによるロック力の低下である.にもかかわらず,多数いたと思われるコントロール系を退けて大会を制したのはすごい.当たり運などもあったのかと思う(Jordi Amat Puig氏の栄冠にケチを付ける意図は全くない.なぜなら,安定性の高いデッキを選ぶか,爆発力に長けるデッキに賭けるかを大会の規模などから判断する能力も,マジックプレイヤーの力量の1つだからだ).
ところでサイドに見慣れない卡が1枚入っている.それは鉄びし/Caltrops.紅蓮術士やウィニーが増える事を見越して採用したのだろうか?だとすれば,上リンクのメタゲームブレークダウンを見ても,やはりJordi氏は非常な先見性の持ち主であるといえる.
ストームコンボの愛好家であるMike Solymossy氏が,Doomsdayで準優勝の座に就いた.審判の日でライブラリーを噴出はじめドロー呪文5枚だけにし,勢いのまま偏執狂で勝利する.それほど大掛かりにやらずとも,Fastbond-Gushで大量のストームを得,苦悶の触手でイージーウィンということも多々あるだろう.このコンボはとりわけリスキーなので,サイドのザンティッドの大群/Xantid Swarmみたいな予防線が無いと僕など怖気ついてしまうのだが,彼くらいうまければ手札破壊のタイミングなどで十分カバーできるのだろう.
サイドにはこれまた見慣れない卡,テフェリーの世界/Teferi’s Realmが忍んでいる.こちらの行動を妨げるクリーチャー(サリア等)やアーティファクト(MUD一式),エンチャント(秘儀の研究室等)を指定して,自分のターンは自由に動けるようになるというわけだ.どうも,このアーキタイプのサイドボードでは割とメジャーな卡らしい.それにしても,これ含め対策9枚体制でもやられるとは,MUDは恐ろしいデッキだ.
Anthony Michaels氏とAdrian Becker氏のデッキは両方ともMUDという標題ではあるが,共通しているのは茶単という事だけで実際の性能は全く異なる.
前者はTerranova Workshopsと呼ばれる茶単の中でも新興のタイプ.どうやらスタックスに近く,クリーチャーを極力シェイプアップさせて(磁石のゴーレム4は確定として,もう1~2種.合計枚数は一桁という事例が多い)ミシュラランドを通常より重視する場合が多いようだ.特にこのデッキだと工廠と変わり谷で8枚も積んでいる.
一方の後者も,MUDというより親和に属する.横に並べてからの信号の邪魔者/Signal Pestか頭蓋囲い/Cranial Plating(と書いたが,このデッキにはなぜか入ってなかった)で勝つデッキだ.デッキの構造が単純なうえ,アーティファクトという分かりやすい弱点が存在するので,このデッキはヴィンテージの主流なんかにはならないと思うが,今後増えてくるようなら,サイドボードの対アーティファクト枠のうちで単体除去を減らして全体除去(ハーキル,エナフラ)を増量するかもしれない.
この他,TOP4に昨年度ヴィンテージ選手権王者Marc氏がGrixis(恐らく僕がインビテーショナルテゼレットと呼ぶアーキタイプ)で進出していたようだが,今のところデッキリストが公開されていない.一刻も早く読みたい.
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