また制限改訂の日が近づいてきた。B/Rリストの中で比較的下位に位置するカード達について、解除の可能性を検討していこう。

渦まく知識、思案は解禁されるだろうか。これら2枚のカードは、強過ぎて規制されたという訳ではない。採用率が高すぎて規制されたのだ。確かに今渦まく知識が解除されたら、全青デッキは大喜びでこれを4枚投入することだろう。そしてこれにシナジーを持つ闇の腹心、修繕、フェッチランドといった手合いは一層その力を増すに違いない。渦まく知識について言えば、(採用率で規制を決めるのが正しいとするなら)制限を受けるのは当然の処置である。一方思案はどうか?約15枚の制限カードを入れ、FOW4を入れ、Mana Drainを入れる。思案を入れるのはその後だ。さてここで思案を4枚も入れるスペースがあるだろうか?半数以上のデッキは思案を入れないか、入れても1、2枚にとどめるだろう。思案が規制を受ける前もヴィンテージにおける採用率は大体こんな所であり、それだけにその規制はヴィンテージプレイヤー達を戸惑わせたわけだが、そろそろ解除してやってもいいのではないだろうか?だがこの問いに対して僕は首を横に振るだろう。思案に関しては採用率の問題ではない。今、ヴィンテージ環境には、GENCON11にて華々しい成績を収めたBob-Gushという新デッキが存在する。このデッキは腹心、噴出という2大ドローエンジンを詰め込んでいる。これらの噛みあわせは悪く、多くのプレイヤーが同居は不可能と結論する中、Meandeckの強豪たちは1マナライブラリ操作6枚体制、つまり渦まく知識1、思案1、定業4を取ることでそれを実現したのだ。さてこのデッキ、定業が思案の代用として入れたのは明らかだ:腹心のダメージを抑える目的なら、2枚より3枚を見れた方が明らかに得だからだ。今思案を解除することは、Bob-Gushのデッキパワーをより一段階増強するに等しい。元々トップメタ級のデッキをさらに強化することは誰も望まない。さて、先ほど定業を「代用」と述べたが、それでも定業がこのデッキで縁の下の力持ちの役割を果たし、ヴィンテージでも立派に通用するカードであることを示したのは間違いない事実。定業登場時にヴィンテージで規制される可能性もあるというアナウンスも出ている。もし僕がB/Rリストの責任者の立場だったとしたら、(例えば)「思案・定業の合計枚数は4枚までとする」等、組み合わせの規制を考えるかもしれない(DMではプレミアム殿堂コンビというのがある)が、ルールが無駄に複雑になる一方得られるものが大きいわけでもないので、残念ながらこれは愚案と言うべきだろう。

TFKは解禁されるだろうか。Tezz抑制のために制限されたカードだが、実際の所Tezzeretではそれほど重要カードという訳ではない。むしろ、闇の腹心を規制される方がよほどつらいのではないかと思う。もっとも腹心はクリーチャーなのが幸いして規制食らうことはないだろうが。だが今では、分派たるTurboTezzが現れている。「余りがちなマナを効率よくカードに変換できる」「デッキの1/3がアーティファクト」という2点がありTurboTezzとはとことん相性の良いこのカード、今規制されたらTurboTezzは猛烈に強くなってしまう。それでも対処不可能なレベルまでいくとは思わないが・・・。ともあれ、当初の目的であったTezzeretが今なお最強デッキの1つである以上は解禁可能性は低い。

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