マリガン論

2011年11月23日 TCG全般
最近は世界選手権のカバレッジを読むなどして、マリガンに対しての感覚が変わってきた。僕が彌永選手の赤緑タイタンデッキをプレイしたとして、土地4枚《真面目な身代わり》《真面目な身代わり》《不屈の自然》という初手をマリガンできるだろうか。僕は次のように考えてキープするだろう:「土地がちょっと多すぎる・・・だが必ずしも1ターン目に動かなければならないデッキでもない。むしろ2ターン目以降のアクションが明確に見えているとも言えるしね」そうして相手の+2/+2された大群にいとも容易く押しつぶされただろう。

このように「弱いが、まあ動けはする手札をキープ」というのはやってしまいがちなプレイだ。実際これは完全に間違っているわけでもない:世の中にはオール呪文とかオール土地とか、弱いどころかマジックというゲームに参加さえできない手札も大勢あるのだから!これらに比べたら、かなり弱い手札であってもマジック出来るだけよしとは言えるだろう。だが、息詰まるような大接戦を演じた結果の敗北であれ、ほぼ嬲り殺し状態の敗北であれ、等しく1敗である。

無論、マリガンにはカード1枚の代償がつくし、「ちょっと弱いなー」程度の手札をマリガンしたがために不運のスパイラルに入り込んでひどい事態になってしまったというのも聞かない話ではない。勝率が何%未満の手札ならマリガンすべきか、というのも議論に値する問題ではないだろうか(そもそも初手から勝率をどの程度正しく把握できるかというのがまず問題なのだが・・・)

お互いのデッキ速度によってもマリガン頻度は変わってくる。MUDや鍛えられた鋼、もっと極端な例ではベルチャーなんかはまさに1,2ターン目が全てのデッキであるため、使う側も相手する側もマリガンは積極的に行うべき。一方パーミッションの同型対決などでは多少質が悪くともキープしてしまっていいだろう。相手がこっちの手札を警戒して互いに動かず、ドローを進めていくうちに均されていくということも考えられる。

そういえば日本選手権で優勝し、今回の世界選手権でも日本を1位に導いてくれた強豪、石田選手も、剛腕として知られているが、彼は鍛えられた鋼をプレイする際、初手には決して妥協せず、ヌルい手は徹底してマリガンしていたと聞く。彼ら卓越したプレイヤーから学ぶことは多くありそうだ。

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